仙台で趣味で写真を撮っている、休日アマチュア・フォトグラファーのReijiro(れいじろう)です。
私は、このサイトに自身の作例を載せているほか、1xでも作品を公開しています。
この1x、写真家の間では世界で最も厳しい審査制の写真投稿サイトとして良く知られています。
SNSで「1xでPublishいただきました!」とカメラマンが歓喜する投稿を見たことがある人もいるのではないでしょうか。
この記事では、
「1x? なにそれ?」「1xってなんて読むの?」
「誰かに撮影を依頼するときは、1xで写真を公開しているカメラマンを選んだほうがいいの?」
といった疑問がある人向けに、1xとはどんなサイトなのかをお話したいと思います。
目次
1xとは
1x(ワンエックス)は、スウェーデン発の会員制写真投稿サイト。
公式サイトによると、2007年に開設され、世界130か国16,000人の写真家が1xに作品を投稿しているそうです。
1xで写真を投稿できるのは会費を納めている有料会員のみ。ですので無料で投稿できる他のサイトやSNSに比べ、本気で写真に取り組んでいるガチ勢の比率が高いと思われます。
1xで扱っている写真のジャンルはポートレート、風景写真、ストリート写真など様々。
公開されている作品は、額縁に入れて飾ることを想定したようなアート性が高いものが多く、思わず息をのむ美しい景色の写真もあれば、私のような一般人には理解不能な抽象的なものも…
とにかく「世界最高の写真を 1 か所に集める」というビジョンを持って設立されただけあって、1xに掲載されている写真はレベルが高い!
1xは、カメラマンの作品発表の場所としてはもちろんのこと、カメラに興味がない人が写真を眺めるだけでも楽しめるサイトです。
1xと他の写真投稿サイトとの違いは厳しい審査
世の中にはたくさんの写真投稿サイトがありますが、1xと他のサイトとの最大の違いは、世界で最も厳しいと言われている審査があること。
この審査を通ったものだけをサイトで公開することで、作品のレベルの高さを保っているということですね。
1xではこの審査をキュレーション(curation、美術館などで展示する作品を収集・整理すること)と呼んでいます。このことからも、1xはアート指向が極めて強いサイトであることがわかります。
ちなみにキュレーションはいくつかの段階に分かれていて、最初の段階には私のような一般メンバーも参加可能。
他のメンバーが投稿した写真を見て、1xで公開する作品としてふさわしいと思えばPublish(公開)、そうでなければReject(却下)のいずれかに投票します。
他の人が撮った写真を注意深く見るのはとても勉強になるので、私もときどきキュレーションに参加しています。もちろん私ごときの投票が審査結果に与える影響は、ほぼありませんけどねw
1xで写真が審査を通過する(Publishされる)割合は約44%

1xでは、自分がキュレーションで投票した作品の審査結果をチェックすることができます。
私が直近で投票を入れた約180作品の審査結果を分析してみたところ、Publish(公開)された作品の割合は約44%でした。
世界で最も審査が厳しいと言われている割には審査通過率が高いと感じるかもしれません。
しかし、投稿作品の多くがガチ勢の自信作だと考えると、そのうち半分以上が落とされるってのは、なかなかの厳しさではないでしょうか。
1xで目指すのは写真の専門家が認めた「Awarded」の証明書

審査を通ってPublish(公開)された写真は、さらにHead Curator(ヘッドキュレーター、主任学芸員)と呼ばれる人たちに送られます。
そして、このHead Curatorに特に優秀だと認められた作品にはAwarded(受賞)の証明書が与えられます。
公式サイトによるとHead Curatorを務めるのは、ロンドンの美術館「テート・モダン」や歴史ある国際美術品オークション会社「サザビーズ」での経歴を持つ人などの写真の専門家たち。
そのため1xのAwardedの証明書は、鋭い目利きを持った写真の専門家に認められた証だと言えるでしょう。
ちなみに私が直近で投票を入れた作品の審査結果を分析したところ、投稿された作品のうちAwardされる率は約16%でした。
1xでの作品公開の有無はカメラマン選びに重要?
では、あなたがカメラマンに写真撮影を依頼する際、1xでの作品公開の有無はカメラマン選びの重要なポイントなのかどうか。
結論としては、1xでたくさん写真を公開している、特にAwardされた作品がいくつもあるカメラマンを選べば、より高いクオリティの写真を期待できるでしょう。
1xで公開されている写真はいずれも厳しい審査を通ったものばかり。つまりそのカメラマンが一定以上の撮影技術を持っているこを表わしていると言えます。
また、1xのキュレーションでは作品のオリジナリティが重要視されます。そのため、そのカメラマンには独自の視点や創造性があると期待できます。
以上から、1xで作品を公開しているカメラマンは、他のカメラマンとは違ったアプローチやテクニックを使って魅力的な写真に仕上げられると考えられます。
とは言っても、カメラマン選びで最も重要なのは、そのカメラマンの作品スタイルが自分の好みやニーズに合っているかどうか。
ゆるふわな淡い写真が欲しいのに、ハードなモノクロ写真が納品されたら、いくら撮影技術やアート性が優れていても本末転倒ですからね。
ですので、1xでの作品公開の有無はカメラマンのスキルの高さを判断する重要な材料とはなりますが、あくまで一つの指標としてとらえ、自身の好みやニーズに合ったカメラマンを選ぶことが大切です。
まとめ
1xは、世界中の優れた写真家たちにとっての作品発表の場であると同時に、一般の方にとっても優れた写真を見て楽しむ場でもあります。
1xと他の写真投稿サイトとの一番の違いは、世界で最も厳しいと言われる審査を通過した写真のみが公開されるということ。
この審査システムによって、1xで公開される作品のレベルの高さが保たれています。
また写真撮影をカメラマンに依頼する際、1xで作品を公開している、特にAwardされた作品をいくつも持っているカメラマンを選べば、より高品質な作品を期待できるでしょう。
ただし、1xでの作品公開の有無はカメラマンのスキルを判断する重要な材料とはなりますが、あくまで一つの指標としてとらえ、自身の好みやニーズに合ったカメラマンを選ぶことが大切です。
ただしこれはあくまで一つの指標としてとらえ、自身の好みやニーズに合ったカメラマンを選ぶことが最も重要です。
以上、1xについてでした。